コア針生検(CNB)とは?
(用語説明)更新
細胞診と組織診
乳がんの早期発見のためには、超音波検査やマンモグラフィ検査などの乳がん検診を受診することが重要です。そして、乳がん検診などで異常、病変(乳がんの場合はしこりなど)が見つかった場合には、さらに詳しく調べるため精密検査を受けることになります。
乳がんの診断においては「細胞診」と「組織診」の2種類の検査方法があります。
症状の原因を調べるための組織診を「生検」と呼び、乳房の生検には、針を使って組織を採取することから「針生検」と呼ばれています。
01. 細い注射針で細胞を取って観察する「細胞診」。
02. やや太い専用針で組織を採取して観察する「組織診(針生検)」。
針生検は、組織を採取するときに用いられる機械の種類によって、「コア針生検」と「穿刺吸引組織診」に分けられます。
コア針生検とは?
コア針生検は、ばねの力を利用して組織を切り取る検査です。局所麻酔で痛みをなくしたうえで、細胞診よりも少しだけ太めの針で組織を採取します。多くの病変はこの方法で確定診断が可能です。
検査時、機器を操作するとばねの力で一瞬のうちに針の先端部分に組織を採取します。この時、大きめの音と軽い振動を感じますが、局所麻酔をしているため痛みはほとんどありません。複数の組織を採取する必要がありますので、同じ手順を数回繰り返します。
傷は2~3ミリ程度であまり目立ちませんが、穿刺後充分に押さえておかないと、周囲が黒ずむことがあります。また、しばらくの期間痛みがあることもありますが、数週間で気にならなくなります。入浴は翌日から可能です。
検査にかかる時間は20分程度です。摘出した組織は、顕微鏡で良性か?悪性か?を診断し、がんかどうかを確認します。
血を固まりにくくするお薬を服用している方は、あらかじめ担当医にご相談ください。
コア針生検のメリット・デメリット
(メリット)
局所麻酔をしているため痛みはほとんどありません。比較的細い針(直径2ミリ程度)で組織を直接採取しますので、体への負担が少なく、短時間(麻酔から創部処置まで20分程度)で終わります。健康保険適用で比較的安価で検査できます。
(デメリット)
・針を指した部分に血腫(血の塊)ができることがあります。(自然に消えていきます。)
・がんであるかどうかが判定できなかった場合、改めて穿刺吸引組織診などによる追加の生検を行う場合があります。
監修:まゆ乳腺クリニック 高木まゆ