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石灰化とは?
(用語説明)

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読み:せっかいか , セッカイカ

 

【目次】

乳腺の石灰化とは?

乳がんと石灰化

乳がん検診で石灰化が見つかっても

乳腺の石灰化とは?

乳腺の石灰化とは、乳腺の中にカルシウムなどが沈着しておこる疾患です。

乳腺はカルシウムに富んだ母乳を作る臓器のため、石灰化が検査で発見されることは少なくありません。この石灰化は自覚症状が出るものではありません。また、石灰化はしこりとは異なるもののため、手で触れてもわかりません。

マンモグラフィ検査によって、石灰化を見つけることができます。

 

この石灰化の症状は、さまざまな原因で生じ、女性ホルモンの影響によって起こる乳腺症や、細胞が増殖して起こる線維腫瘍などの場合でも発生します。石灰化にも良性と悪性のものがありますが、そのほとんどのケースにおいて良性だと言えます。良性の石灰化は、悪性のものに比べて比較的大きいことが多いです。

乳がんと石灰化

仮に石灰化が見つかったとしても、決して「石灰化」=「乳がん」とは限りません。

また、すべての乳がんに石灰化が生じるわけでもありません。がんに伴って石灰化が生じるのは、乳がん全体の23割程度と言われています。

 

マンモグラフィ検査によって白く写る石灰化の「形」や「広がり」などで、乳がんによるものかどうかを判断します。そこで乳がんが疑われる場合には、組織を採取する組織診をおこなって診断します。

石灰化は非常に小さく、マンモグラフィ検査でしか見つけることができません。そのため、マンモグラフィ検査によって、石灰化の位置を特定して、その部分から組織を採取して検査をおこないます。

 

石灰化で見つかる乳がんは、多くの場合乳管の中にとどまっている非浸潤がんです。

しこり(腫瘤)ができる浸潤がんと違い、早期の段階の乳がんです。早期の乳がんは、手術で乳房のがんを切除すれば、多くの場合完治して転移や再発することはありません。

しかし、非浸潤がんも放置すれば、やがて浸潤がんになってしまいます。

つまり、非浸潤がんの段階で見つけることが重要ということになります。非浸潤がんは、しこりにならないので自分で気づくことはできませんが、マンモグラフィ検査で見つけることができます。そのため、普段から乳がん検診を受けることがとても大切なのです。

検診で石灰化が見つかった場合はどうすればよいの?

乳がん検診で石灰化が見つかっても、必ずしも悪性とは限りません。石灰化のため要精密検査と診断された場合でも、怖がらずにその石灰化が良性なものか、悪性なものか的確に診断する必要があります。そのため、検診で石灰化が見つかった場合には、ひとりで抱え込むよりも、できるだけ早く検査を受けるようにしましょう。

 

石灰化以外にも、乳がん検診について不安なことがある場合には、安心するためにも乳腺外科でしっかりと診察を受けていただくことをお勧めします。

監修:まゆ乳腺クリニック 高木まゆ